スパイラル〜推理の絆〜コミックス15巻(最終巻)感想

 注! かなり激しくネタバレです!
 オッケーという方のみスクロールしてどうぞ?



































コミックス15巻感想

あらすじ
 決別する火澄と歩。
 そしてついに歩は清隆との決戦へ……!

感想
 楽しみにしてたのにー!
 カバー外した表紙とか裏表紙とか作者あとがきとかコミックス書き増しとか、とってもとっても楽しみにしてたのにー!
 カバー外した表紙は「……間違い探し?」だし。
 原作者あとがきは「……」だし。
 水野先生のおまけの四コマだけですよ、心慰められたのは……。
 うん、歩の演技力は、ハリウッドでも通用すると思うな。読み返すと尚更そう思うよ。青ざめ具合とか、よくまあ演技でこれだけできるものです。

 正直いって、「一冊に入らないんじゃ……?」って思っていたんですよ。一冊にするには結構無理のある量ですから。それを螺旋15巻だけ他のコミックスより高いという裏技で一冊にまとめたのはいいんですけど!
 ……もう一冊になって、穴埋めに外伝とか番外編とかいろいろ期待した私のココロは……?
 バナナフィッシュなんて同じ状況でもう一冊になって番外編とか外伝とか書いてくれたのにー!

 説明不足で消化不良だった最終巻の展開なんて、もろに外伝とか番外編とか必要じゃないですか?
 「どうして歩くんは清隆に勝てたか」
 ―――あー、もう。コレに関してはホントにアレなんですけど。
 作者あとがきでのたまっていた「自分でもどうしてそうなったのか不明」が上記の箇所だとしたら……、うわあああああああああ。
 城平先生。
 どうか、それだけはやめてください。
 それはないですよね!!!!(信じたい)

 城平先生の中ではきちんと解答があって、ただそれをページ不足とかで説明し切れなかっただけ、ですよね!
 いくらなんでもラストバトルの核が、「自分でもどうしてそうなったかわかんない」じゃないですよね!
 信じるものは救われる。
 清隆のように、私も城平先生を信じます。
 しっかし……この最終巻の内容を見返せば見返すほど、心底から思います。

 歩おまえ何考えてるんだ?

 分析すると、内面の心理描写がほとんどないせいと、内心思っていることと行動がちぐはぐなせいと、行動に整合性がないせいなんですが、まったく何考えているのか判りません。

 中でも一番欠ける部分は、「歩を支えるものが何なのか不明」な点。
 歩くんの未来はボロボロです。
 夢も希望もありゃしません。
 そんななか、そんな人間が、果たして「他人の為に尽くす」気になれるものでしょうか?
 それも、相手が自分を何度も助けてくれた大恩あるひよのとか、大切な人っていうのならわかるのですが、相手は自分を何度となく殺そうとした、恨みはあっても義理はないブレチルです。
 恩も義理もない相手の為に、自分のこれからの限られた一生を犠牲にして、楽で心地いい道を諦める……ぐわわわわわわわわ。
 歩はそんな聖者のような人間かっつーの!
 歩というキャラの人物造形上、決定的な亀裂がはしる行動なんですよね……。

 他にも、
・どうしてわざわざ火澄やら清隆相手に演技しなきゃいけないんだ
とか、
 いっぱい疑問点がありまして……。

 ―――なんで歩くんは、演技しなきゃいけないんだよ……(ばったり)。
 アレです。
 「無意味に意味もなく出てくる密室殺人事件で密室を作る意味なんて考えちゃいけないよ」「わざわざごてごてと童話にからめたり飾り立てたり、ターゲットが複数いるのなら一度に全員やっつければいいのに悠長にも一人ずつ連続殺人にしたりする意味を考えちゃいけないよ」というあのお約束に近いものがあります。(最近のは「密室を作る理由」についても考察しているものが多いようですが)。
 エンターテイメントである漫画であり、月刊の連載である以上、しょうがない必要悪の「読者を引っ張るための工夫」といってしまうのが一番正解に近いんでしょうが、それでもやっぱり意味もなく歩に演技されるとなあ……。

 一連の歩の行動の全てに納得のつくような解説を頭からひねくりだし、それに沿って歩の行動を解釈しなおし取り込むのが、私の場合の「キャラを自分の中につくる」ということなのですが、うわあー。
 歩って歩って歩って……。
 何考えているのかほんとわかりません……(涙)
 かなり無理のある解釈をしてでも納得の行く形に変形しようと頭をひねくりまくっているのですが、中々上手く行きません。
 「成長」した後の歩って、カノンが死んでもへーぜんとしていたし、カノンが死ぬだろうと思っていても何の手も打たなかったり、キリエに責められても無表情かつ冷静だったり、裏切りを予想していたひよのに対してなんだか優しかったりと、明らかに普通じゃないのです。
 現在書いてる小説が難航している一端は、この歩の変貌をうまく自分の中で説明付けられない事にあります。

 さて、国際的エージェントであったひよのちゃん。
 彼女についてはもうずいぶん前から得体の知れなさマックスだったので、正体が明かされても別に意外さはないんですよね。
 むしろあのまま「月臣学園の一生徒でした」で終わった方が納得いかなかったでしょう。
 四コマみたいに、歩をパートナーとして引き連れて世界を旅するなんていいですね!

 間違いなく有能で、タフで、たくましい女スパイだった彼女。
 実年齢がいくつかは判りませんが、また、彼女がアライブで出てくれることを祈ります。


 あと。
 ホントにお願いなのですが。

 城平先生。
 わかんない事が多すぎて、消化不良で胸焼けがします……。

 
どうかネットで解説を! どうかどうかお願いします。






前へ

スパイラル部屋に戻る

トップへ