スパイラル〜推理の絆〜感想部屋
完全にネタバレですので、ご注意を。後で文句言われても何も出来ません。
今回は特に詳しく内容解説しちゃってるので、出来れば本誌を読んでから読んでください。
2005年11月号感想 あらすじ 二年余り経った後のお話。 ブレチルたちの近況と、火澄の近況。 病床についた歩は、訪ねてきたひよのにピアノを弾く。 おしまい。 感想 今回ちょっと感想の書き方を変えたいと思います。 今までは「全部読んだあとの感想」を書いていたのですが、「話の流れに沿って、どこを見てどういう風に感じたかの感想」にします。なぜならそういう形式の感想でとてもいい感想を読んだので、やってみたくなったのです。今回が最終回なので今回だけになりますが。 ではれっつらごー。 まず表紙! ……う、うわー。 水野先生、渾身の―――歩とアイズ(なんでやねん)。 そこは当然ひよのでしょー!!!! それに、文字の方が多いんじゃないか? ってぐらいで、絵が、絵が……。 はい「表紙は文字主役、絵は脇役」ですね……。 ま、ひよのがいないからいいか(ひどい)。 表紙をめくって1ページ目。 カラーであの愛しのキャラ登場! 顔隠れてるけど一発でわかりますって。フフフ。 それをめくって―――見開きアップで半裸の歩。 上半身はシャツを羽織っているだけなんですけど、色っぽいって感じじゃなくて、サワヤカさんです。 歩の、顔を上げて未来を見つめてる目が前向き。 で、清隆とまどかのいちゃいちゃが入ります……。 清隆とまどかのコンビでも、やっぱり家事をするのは清隆なのね。ま、神さまだし何でもできるし。 ただ……まどかにしばき倒される清隆の図が見たかったなあ、ぜひとも! そしてそこに、火澄永眠の知らせが……。 歩のため、際どい臨床試験の試験体などになることを火澄は選んだ。彼もまた希望の為に自分がその一助となることを選んだ。 そこで回想。火澄と、アイズの会話。 まーものの見事に……(苦笑)。 カノン無視? 和やかに会話しちゃってます。許しちゃってます。憎しみの片鱗も見えません。 私はてっきりアイズがこれまでカノンを失っても痛手らしい姿を見せないのは、強がってるものとばかり思っていたんですが……おーいもしもしー。君はカノンが物凄く大事だったんじゃないのかい? カノンを殺した火澄に、その態度。(しかも火澄がカノンを殺したのって凄まじく自分勝手な理由で、しかも結局こうなってみると、意味ないし……)。 火澄はもうすぐ死ぬから、アイズは憎しみをあえて棚あげして、無理して穏やかに会話しているんだ。 ―――なんてこの会話で思えるか! どうみてもただ単にカノンの恨みを忘れてますな……。 多少順番が前後しますが、本編で登場機会のあったブレチルはそれぞれ幸せになってる様子。 亮子はオリンピック短距離走者。香介となかよくやってます。 香介は大学生で、じっくり将来を決めるそうです。 理緒は海外で地雷撤去作業。 アイズは相談役+世界を股にかけたピアニスト。 まどかと清隆の会話。 ―――私の読解力が不足してるのかなー。一番知りたいことの意味わからん……。 清隆「歩の描く未来は今にも壊れそうで、信じるべき何ものもないというのに、どうして自分を信じる私が負けてしまったのだと思う?」 読者もそれが知りたいです。 ひよのとかひよのとかひよのとかいう理由を熱望! どきどきしつつ先を読み進み…… まどか「人は現実にしか生きられない。でも夢を見ずに生きるのが全てとも思いたくないのよ」 以下、「成功するから信じるのは不純な話」で、「裏切りも暗闇も知りながらなお進める人間だけが、誰にも決して奪えないとてもよいものをつかめるんだ」。 と続きます。 ……つまり、その、えーと。 歩が勝てたのは「夢」のおかげっちゅーことですかな? 今の平和とブレチルの幸福という夢のため、歩は清隆に勝てた、と?(自信なし。読んだ方からの意見求む)。 そして、いよいよ! 読者の過半数が待ち望んでいた、ひよのと歩の再会です! 病室にて、ピアノをかたわらに編曲している歩。 現れるひよの。 ―――お久しぶりです、鳴海さん。 ……さあどんな反応を返すんだ!? いけいけやれやれっ! いきなり泣いてもいいぞ、押し倒すのもアリだ! 誰も君を止めないぞ! 読者もな! 期待に胸を躍らせての歩くんの第一声は――― ああ、あんたか。悪い、後にしてくれ。今忙しいから。 ……………………歩くんは、歩くんでした。 とことん骨の髄まで歩くんでした。 ひよのにそっけなくって、ひよのにどういう感情抱いているのかまったくさっぱりつかめんお人のままでした。 以下、ひよのと歩の、読者の滂沱の涙を無視しての会話が続きます。 ひよのにピアスを返却された歩の胡乱な顔。 ―――そんなもん預けたっけか? ひよのの感想。 うわっ、この人、相変わらずの人でなしですよ! すげー同感。 色んな人たちが萌えていたひよのへのピアス譲渡。 歩にとっては忘れちゃうぐらいにどうでもいいことだったようです。 「ピアノ、やめてなかったんですね」 「当たり前だろ。やっと俺は、俺の音楽を取り戻したんだから」 ―――前話言ってた「取り戻せたもの」って、「音楽」デシタカ……。 ああ、うん、まあ、盲点というか予想してなかったというか……。 そして歩がひよのにピアノを弾いて、これにてスパイラルはおしまい。 さてはて、私がかつて分類したアンハッピーエンドの類型からすると、このラストは典型的な……いや言うまい。 杉浦がいっちばん気になっていた、さんざん感想でも言っていた「歩はひよのを一体どう思っているんだ」は結局原作では無回答。 うううううしくしくしく。 ひよのの裏切りを知らされたときの歩の反応とか「あいつになにをした」とか態度とかがその回答かとおもって嬉しかったのに! ものすごく萌えたのに! アレは演技でひっくりかえされ、最終話見る限りじゃ、逆の意味の回答が出そうです。 「歩はひよのなんてぜんぜん何とも思ってなかったよ」 ……状況証拠を見る限り、こっちの方が断然ありえちゃうんです。 ピアスのことも忘れてるし、 二年ぶりの再会なのにひよののこと「後にしてくれ」とか言うし、 再会しても表情一つ変えないし。 あのさあ、普通の人間は、好きで別れたわけでもない女の子に二年ぶりに会ったら、少しは表情変えるよ? しかもそれが無理しているように見えない自然な態度っちゅーことは……素でひよのはどうでもいい人間だったと。 うわああああああああ! その結論は嫌だ! ちょいまち、まった! タンマ! 演技じゃなく自然な表情で歩がひよのを大事にしているコマ! コマを捜すんだ! ……撃沈。 な、ない。最終話に一コマもない……。ラストのひよのへの笑顔ぐらいか? そういや原作で歩がひよのに笑いかけるのって、これが最初で最後だな……。 でも「笑顔を向けた」=「好き」は……ストーカーじゃあるまいしいくらなんでも短絡的すぎだしな。 あと気になったのが、前号で―――唐突に清隆への歩の憎悪がなくなってること。 散々言いましたが、「歩の清隆への憎悪」がどうして唐突に湧いて出たのか私にはちっともわからなかったのですが、同じく唐突に消えちゃいました。仲良く談笑してますよ。わー。 小日向くるみの外伝小説やら、CDブックやらを見ていただければ判るのですが、この兄弟かなり仲がいいんですよ。清隆が歩を可愛がりすぎて「うっとうしい、どっかいけ」と邪険にされているんですけどね。 なので、小日向くるみの外伝小説やら、CDブックやらを見ていた私はどうにもこうにも歩の憎悪に同調できなかったのです。あの延長線上にいきなり「兄貴を殺してやりたくてたまらないほど憎い」歩がいるとは納得できなくて。 その「ズレ」が、前号でいきなり消えて、外伝小説やCDブックの延長線上にあると自然に納得できる兄弟仲に戻ってました。 それはそれでいいのですが――― 歩の憎悪はどこいった? と思ってしまうのも事実。……まあ、いいけど。大団円だし。ストーリー上、歩は唐突であろうがなんだろうが、清隆を憎まなきゃいけなかったんですよね。 というわけで、最終回。気になっていた火澄のその後やブレチルをうまくいれてあって、そこそこ納得いく内容なんですが……。 はい、ここはひよの至上主義者サイトですのでねー。 ひよのに偏った感想はもう至極当然というものでして! 歩! 結局おまえはひよのをどう思ってるんだよ!!! という点がどうにもこうにも不満です。 い、いちばん気になってたポイントをこうまで華麗にスルーされるとなあ……。「今忙しいから後にしてくれ」はないでしょう、歩くん。 城平先生を恨みたくなります。 歩がひよのを大事に思っているという確証がひとつでいいからもらえれば、それで萌えられるのに。 「あいつに何をした」なんてあの台詞一個ですごく萌えたのに。 これまでは「次があるさ」で次に期待をかけられたのですが、これは最終回。 ……正真正銘の正ヒロインが延々1巻から最終巻まで主人公を騙していたって漫画も前代未聞ですが(褒めてます)、結局完結してもヒーローがヒロインをどう思っているのかわからん漫画というのも他に聞きませんな。 スパイラルが終わりました。 私がガンガンを購入して購読するのもこれが最後になります。 来年からアライブが始まるそうなので、ヴァンパイア十字界もあることですし、立ち読みしますけど―――ひよのが出てこないんじゃ、アライブ始まっても多分買わないです。 さて、最終回になったことだし、設定出尽くしたとみて、鳴ひよのプロット立てますか。ハッピーエンドのやつ。 甘々いちゃいちゃとにかく甘いだけのものより、辛くて甘い両方はいったものの方が私の好みなんですよね。ときどき、その辛さに悲鳴上げる人もいますが(水に浮かんだオレンジとか)。 試練を乗り越えた後ならただ甘くてもいいと思うんですが、お話にするとなると、山と谷がないと盛り上がらないと思うのですが、いかがでしょう?(アクマのほほえみ) 10/22追記 いろいろなサイトさまを見て、いろいろと意見を聞きましたが、まー見事にバラバラ。(苦笑) 最も的を射ていると思ったのが、 「受け取り方は人それぞれの実に曖昧な描写」というものです。 ハッピーエンドともとれるし、逆とも取れる。 いわば「この結果をどうとらえるかは読んだ人次第」なわけです。 私ですか? アライブでなにかあって、歩の寿命が延びるっていう展開は―――期待できないみたいですね。 ってことは、歩はやっぱり若死にすると。 ……「主人公が若死にするけどハッピーエンド」の漫画っていうのは……ないんじゃないかなあ? その描写がないだけで、歩くんが若くして死んでしまうのなら、私はこれはアンハッピーだと思います。 そして、いろんな人が言っている血の呪いが未解決っていうのは……(苦笑)。 「血の呪いは超常現象」決定時点で既に根本的解決は無理と思います。 この場合の根本的解決って血の呪いを解くってことですが、呪術的超常現象になっちゃった時点で、現実的解決方法は歯が立ちません。 「超常現象」に太刀打ちできるのは「超常現象」のみなのです。 しかし、一応スパイラルは現代日本を舞台にした推理漫画(たぶん)。 「超能力者」だの「お祓い能力をもった巫女さん」だのが出てきてキエヤーと一発お祓いして血の呪いが解けた日にゃあ……、「世界観がちがいます」のテロップが流れます。 杉浦はだからこそ、「根本的解決」のために「血の呪い」を呪術的超常現象から現実的現象へと引きずり下ろしたのです。 君にできるあらゆることのなかで。 現実的現象ならば、現実的手法で解決が図れます。 「根本的解決」のためには「血の呪いを解く」必要がある。 →「血の呪いを解く」ためには「血の呪いを現実的現象にする」必要がある。 →「血の呪いを現実的現象にする」ためには「血の呪いの正体」を設定する必要がある。 以上の論法です。 私は、「血の呪いを神秘から現実へと引きずりおろす」ことで「現実的解決方法を有効にした」のです。 しかし「神秘的超常現象」が確定してしまったら、上のような手順はつかえませんので、根本的解決はもう無理です。 超常現象に通用する現実的手法は作中で出てきた「がんばれ」という精神論ぐらいです(ああ無情)。 とりあえず、気になった未解決点をまとめておきましょう。 ・歩が勝てた理由ってなに? ・カノンを見殺しにした理由ってなに? ・あゆむにとってのひよのってなに? 極論すると、杉浦が知りたいのはこれだけです。 とりあえず、一番目は、なんというか……「お話上の最重要ポイント」ですらあるんじゃないかと思うのですよ。 「どうして最後の最後で歩は清隆に勝てたか」。 格闘バトルモノなら「単純に相手より強かったから」でいいんですけど、これは論理で戦う漫画です。 いわばラストバトルの核でしょう? 相手が札を出して役柄見えて、自分の札は出さなくて、でも自分の勝ちだ、なんて言われても。 例えて言うなら、「あんたが犯人である論拠は言えない、でもアンタが犯人だ」って言ってるようなものです。 ラストバトルの勝因となった論理ぐらい、きちんと出してくださいよ、城平先生。ストーリー上、出す義務すらある事項だと思うぞ……。 二番目と三番目は、単純に私の趣味です。好みです。嗜好です。 二番目のやつは「カノンの死」が私にとって納得のいかないことなので、どうして鳴海くんが何の手も打たなかったのか、純粋に知りたいのです。一番目と違い、作品上大きな事ってわけではないので、一番目と違ってそのままスルーも可だとおもいますが。でも私個人としては知りたい……。 三番目もやっぱり私情です。だって歩くんがひよのをどう思っているのか知りたいんだもん! 最後のそっけない相変わらずの歩くんを妄想で「ひよのラヴ」と思い込むことはできますが、あくまでそれは妄想。白黒はっきりつけたいのです。真相を知りたいのです。 女の子として好きor好きだけど友達としてor嫌い。 この三択の返答だけでも、解説してくれることを祈ります……。 ああ心がすさむ……歩、ひよのと一緒に、あんたには幸せでいて欲しかったのに! 妄想でそこら辺は補完します、ええやってやる。水野先生のサイトのあの嘘笑顔を出せるような幸せいっぱいにしてやるぞ! あの笑顔にたどり着くまで、原作設定そのまんま流用するせいで、どかどか不幸がいっぱい押し寄せるけどな! それでも必ず、あんたを幸せにしてみせる! ヴァンパイア十字界感想 さて、ストラウスとブリちゃんとレティと顔に刺青君と花雪ちゃんのいろいろ交差。 うん、面白いなー。ストラウスが何気に平然と「いざとなれば私が何とかする」と思っているのが面白い。 しかし、ストラウスの脳味噌かぱっとあけてみたいな。こいつ、絶対冷静に自分の周囲の人間を分析してるぞ? なずなのことも、眼鏡君のこともな。 こいつは放っておいても大丈夫、現状での利害は一致していることをこいつならわかっている。こいつはここをこうつつけば揺らいで落とせる、こいつはなずなを落とせば気が弱い、ついてくる。しかし気が弱いからこそ裏切りには注意をしないと。能力的には今三つぐらいだが、花雪に警戒されず動けるメリットは大きい……ってね。 外面綺麗に柔和に作って、実にシビアに能力値を見切ってます。「どの程度使えるか」。また「誰なら懐柔できるか」。 新刊あとがきからして、アーデルハイトの復活は次号あたりでしょうか。星人フィオは未だに一切顔を出さない謎の存在で、さてどうからんでくるやら。 しっかし、こうまでアーデルハイトの封印がわからないとなると……。あのフェイクの可能性を考えたくなりますね。「三千の封印は全部ニセモノ、ホンモノは別の場所」っていうのを。 アーデルハイトのこと。 ストラウスの失脚の謎。 相変わらす城平先生は伏線びしばし引いた謎めいた話がお好きで、杉浦はそういうのがとっても好きなので、嬉しいです。
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