スパイラル〜推理の絆〜感想部屋
2005年1月号感想 あらすじ 歩の家庭環境暴露。ハードな家庭環境ですね……。歩が何度も言っていた「実家に帰る」って、実家ってこれですか。そして、火澄とヤイバが双子、歩と清隆が双子と断定……。 キリエは真相を確かめに鳴海歩の母に会いに行き、そこで真実を知る。まずは歩の母から。 次は、清隆の置き手紙―――火澄の研究レポートの内容によって。 そしてキリエはアイズに電話をかけ、歩と火澄を接触させないよう火急の命令を下す……。 感想 衝撃の、清隆引退の真実。 外伝小説のなかで、引退した後の清隆がピアノ弾いてた描写がありましたが、あれは……? ……って、あら探しはあとにしましょう! DNA鑑定ってのは、血液型とおなじです。 どういえばいいかな。小説のなかでは判りやすくするため一致率なんて言い方しましたが、DNA鑑定ってのは、血液型と本質的に一緒なのですよ。 ただ、DNAの場合、血液型のように数種類の判別方法しかないんじゃないです。 例を挙げましょう。 現場に血痕がありました。 血液型鑑定により、この血はABC型でB型のものと判明しました。日本に3000万人ほどいます。MN式ではN型です、B型でかつN型の人は日本に数百万人います、 Rh 式では+と判明。B型でかつN型でかつ+の人は、日本に数百万人います。 ……さあこれで、犯人が一人にまで絞れますか? できませんね。 そんな人、日本にはいっぱいいます。 DNA鑑定の場合…… 現場の血痕を鑑定に出しました。 一箇所目のDNAの一致を調べました。一致する人は日本に5000万人ほどいます。 二箇所目のDNAの一致を調べました。一と二が一致する人は日本に2500万人ほどいます。 三箇所目のDNAの一致を調べました。一と二と三が一致する人は日本に1500万人ほどいます。 (中略) 二十箇所目のDNAの一致を調べました。一から二十まで一致する人は確率的に数十億分の一。世界にこの人しかいません。 とまあ、こう延々絞り続けていくのが、DNA鑑定といわれるものです。 一箇所や二箇所なら、同じ人はいくらでもいます。しかし血液型とちがい、DNAは型の種類がいっぱい(46本の染色体中に60億塩基。検査に使えるのは、ざっと数千万箇所)あるので、大丈夫なのです。 キリエさんは控えめに数十億分の一……と言ってますが、それは余裕を見ての話。 普通は16箇所も調べれば、世界に該当者がいなくなるほど低い確率になるのですから……。 やっぱり清隆と、一卵性の双子だった歩くん。……ひよひよとのからみが少ないよう。まどかさんがしてくれたこと、してくれよう、ひよのに! あるいはひよのが歩にしてくれよう(あ、こっちのほうがずっと好みだ!)。 あーでも、ひよののことだから、とっくの昔に知ってるんだろうな、歩の家庭環境と、清隆引退の真実ぐらいさ。どう考えてもニュースになりそうな衝撃的引退だし。 歩が説明するよりまえに、当時四歳の歩より詳しく知ってそう……。説明することで読者に説明する役としては不適当か。 ところで重大な証言がひとつ。キリエさんがトイレにかけこみ吐きながら「人の命をなんだと思ってるのよ」って。 ……いや、あなたに言われたくないなー。火澄に死ね死ね殺されろを連呼していたくせに。 と思ってしまう杉浦でしたが、こういうことを言うってことは、人の命をもてあそぶような事だったってことですね。 まさか鳴海母は、子供を育ててピアノの才能ない子は殺して次を作っていたとか……? さて双子の兄弟の真実は……? 1体細胞クローン。 2受精卵凍結してあったのを解凍し…… 3受精卵クローン。 4その他 1の体細胞クローンなら私は泣くぞ。出来てたまるかといいたいぞ。 100歩譲って技術的にはオッケーとしても、クローン技術の設備だけで、どれほど奇跡的に安くしても、5億はかかるんだぞ。鳴海歩の家庭はそんな資産家か? オイ。 しかし、いろんな点で符号するのも事実なんだよなー。 体細胞クローンは、寿命が短いのです。つまり、火澄の「長くはいきられない」発言と符号してしまう……。 2。受精卵の凍結。これが一番現実的かなあ……? でも、歩に無関心てところに合わないんだよな。第一、歩が生まれたときは清隆はまだピアニストとして栄光の絶頂にいたんでしょうが。凍結してあった卵をなぜ解凍して産む気になったのか、わからん。 3。受精卵クローン。技術的にはまあ10年前でも可能。しかし。……問題点が多すぎるんだよなあ。受精卵クローンは、受精卵を二分割する技術だと思えばほぼ間違いないです。つまり、清隆がまだ受精卵だった状態で、この技術をつかって歩を作っていたということで……清隆が「神のごとき人間」だとわかった後ならいくらでもクローンするメリットありますが、受精卵の段階ではわかるはずない。 ないならわざわざ卵を分割してとっておこう、なんて思うかなあ? 4。その他。これが一番可能性高いかと。 杉浦は、あの小説を考えてる最中、いっしょうけんめい考えました。 なにをって、もちろん、スパイラルの謎について、ですよ。 もしも、「神を排除する仕掛け」が、ひよのであったり、他の誰かである場合、神を倒したあと、神以上のその人間が残ってしまいます。 ですから、「人間」ではない、と結論づけました。 そして、神を排除できるものとして、事故、病死、殺人、災害死のなかから最終的に、病死を選んだのです。 火澄は自分たちが遠からず死ぬと確信してます。しかし「必ず事故にあう」と確信するなんて普通の思考回路の人間にはできませんし、同様に「必ず災害にあう」と確信できたらそりゃ頭のおかしい人です。 殺人を上記の理由でのぞくと、残るは病死。自然死です。 もしも、双子の理由が「受精卵クローン」だとしたら。 受精卵クローンは体細胞クローンにくらべると、はるかに技術的に簡単で、かつ障害のすくないものですが、ミトコンドリアは卵子のものなんだよなあ……。卵子で本人のものを使うのは不可能だから(受精卵クローンの場合、コピーする元は受精卵なので、不可能)歩のミトコンドリアは別人のもののはずで……。うん、その差異で寿命がおかしくなったとか、そういうことかな? あるいは遺伝子に異常があって、とか……。 遺伝子についての研究レポートねえ……。 特定遺伝子疾患についてのレポートだったりして。 あ、かなり可能性高いかもしれない。 ひよひよのらぶらぶが少なくって、悲しい1月号でした。 ひよのーーーーーーーっ! 歩くんが最近ひよのを誰もいない家に呼ぶのは下心あってのことだと願ってやまない、杉浦明日美でした。 歩くん……ひよのにひそかにヨコシマなたくらみもってるんでしょ、そうだよね!? ……ヨコシマなたくらみを期待される主人公って……。 ああ、冷奴を食べた後、ひよのがスカピーすうすうと眠りこけてくれないかな。眠り薬入りでさ。 もちろん盛ったのは歩。冷奴を薦められても食べなかったのはそのせい。 ひよのにだけ出したのもそのせい。 「す……みません、鳴海さん……すぐ……おいとましますから」 「あんたほんとに眠そうだな。目蓋半分とじてるし。なんなら泊まっていくか? 俺ならかまわないぞ」 「すみません……(すう)」 で、歩くんは眠りそうなひよのを前に、 「あーあ、ここまで上手くいくとは思わなかったな」 と、ひよのを抱き上げベッドにはこんで……一晩中ひよのの寝顔をながめてるんですよ! 歩に襲うほどの根性はなさそうな気がする杉浦です。 2005年2月号感想 あらすじ まどかと歩の会話。清隆の孤独、ヤイバの孤独について。 そして歩を火澄が東京タワーに呼び出す。その歩をアイズが止めようとするが、歩はアイズを殴り倒し、ひよのを抱きしめて去っていく。 感想 幕間、インターバル。今回の内容ってこれだけ……? うっぎゃああああ! なまじ期待しすぎていたのが悪かったの……? もー、どういうことなのかわかんなくて、身もだえしそうですよ!! 歩くーん、歩くーん。大好きだようひよのちゃーん。 このままだと、歩の家に入ったひよのがラザフォードを発見しますよね。で、事情を聞き止めに行く、しかし歩くんは気をつけてだろうなあ、電話で待ち合わせ場所について言っていない。つまりラザフォードはどこで待ち合わせか知らず、手がかりといえば「一時間以内にいく」という言葉のみ。ひよのが不敵に微笑み、「ひよのちゃんが見つけてみせましょう!」と胸を張る。 場面は変わって次回こそ謎暴露! 歩に真実を告げる火澄と、そこに乱入するひよの。 ―――とかいう展開になったらいいなあ。 歩くんが最近大人になった……というより、超然としすぎていて。 火澄のもたらす真実にも、予想ついてるみたいだしさ。動揺したり、パニックになるところがどーーーーしても想像できません。 それにしても「衝撃の真実」とは一体何か。城平先生は一体何を考えているのやら。 次回か次々回、ひよのちゃんの活躍を期待します。 今回は清隆およびヤイバの内面予測および歩のひよのへの抱擁ぐらい? しくしくしく…… 歩がひよのを抱きしめていった言葉の「必要なものを確認したくてな」って、必要なものって体温じゃなくてひよのですよね!!!(思いっきり願望)。 ひよのが大好きなんですよね!(とっても願望) ちょっとは好意持ってないと、いきなり抱きしめたりなんてしません、でも歩くんはちょっとの好意なんてものじゃなくて、ひよのにラブなんですよね!!!!!!!(100パーセント願望)。 あゆあゆはひよのちゃんが大好きだあと思いたいです、まどかさんではなく! しかし今回の問題提起は歩のひよの抱擁ではなく、支配者の孤独か? こう伏線出してきたってことは、これが大きな意味をもつんだろうなあ、やれやれ。 ミズシロヤイバが孤独で、清隆も孤独で、それをまぎらわすために歩や火澄をつくった……なんていったら、笑うぞ。 ……あれ? いまいやーな事を思いついてしまったぞ。 ヤイバが清隆を作った……とか? いやいやまてまて。 ヤイバが清隆を作ったのは16歳のときということになるじゃないか。16歳のがきんちょがクローン技術やらその他の技術やらで「神のごとき人間」を作れるほど世の中あまくない……って一個だけあったな。16歳のがきんちょが人間作れる方法が。 「鳴海母が、『神のごときヤイバミズシロ』と関係を持った」 ……うわあ。有り得そうで怖いぞ。 もちろん誘惑の理由は『ピアノの才能持った子供が欲しかったから』。 ヤイバのほうは、孤独だったから。 いちおう、筋は通るわなあ。筋だけは。 というわけで、いい加減焦らさないでくださいよー、城平先生! 次回こそ、謎の解明か、歩のひよのへの愛の告白を!!! お願いします。 2005年3月号感想 あらすじ ひよのが歩の家を訪問、縛られているアイズを発見、その拘束をとく。 一方火澄と歩は接触、自分たちがクローン人間ということを知る…… 感想 衝撃の、真実。 さんざ言われてきたことですが……、やっぱりクローンですかい。 それにそうなると困った事がひとつ。 もしも「神に悪魔に造物主」がすべて嘘っぱちだとしたら、 『強運を引き当てる力』……ヤイバに銃をつきつけて、引き金を引いても死ななかったというあの不思議な力はどうなるんですか? すべて人工的、とするなら矛盾が出る、では、人工的+神がかり的でしょうか? 神と悪魔がいて。それぞれヤイバもキヨタカも同じ事を考えた。 「一人は寂しい、一人より二人がいい」 前回出てきた「神様の孤独」ですね。で、クローンを作ろうと考えた……。 ―――いくらなんでもクローンがまだ夢まぼろしの技術だったころ、クローン人間を、同時に同じ年にに作ろうとした研究施設がふたつあったなんて出来すぎです。 火澄も歩も、同じ施設で作られたと思っていいでしょう。 ということは、ある推論が成り立ちます。 関係者の間で、それが可能な財力をもち、権力を持っていたのはただひとり。 ヤイバミズシロだけです。 ヤイバがクローン研究所を設立することは可能。まだそのとき若造でございましたが、成人はしてましたし、財力も権力も不足はなかったことでしょう。……となると次に出てくるのは、「なぜか」。 クローンを作ろうとするのは良いでしょう、自分のクローンも良いでしょう、そのクローンをつくるための前段階の実験として、誰かのクローンを作ってみるというのも良いでしょう。 では、なぜ、数多いる日本人の中から「キヨタカ」を選んだのか。 また火澄と歩の年が一緒、というのも意味深です。 こうなると、前段階の実験というのもあたりません。そうなら少なくとも一年、歩のほうが年上でなくてはならないからです。 ほぼ同時に、歩と火澄は作られはじめました。 結論、ヤイバはキヨタカを知っていた。 キヨタカのほうは知りません、でも、ヤイバのほうは、キヨタカを知っていたと考えるのが順当です。 自身の運命の対を。 しかし、何故クローンを必要としたのか……それも、家族ぐるみで。 ……キリエさんの最後の台詞から、ぞっとするものが出てくるんですけどー。 「清隆は、なにかの病だった。その病を克服するため、その実験材料として、歩を必要とした」? どんな人間も、どんな薬も、万人一律に効くなんてことは絶対にありません。同様に、どんな治療法も、万人にひとしく効いたりはしません。 人の体質差というのは、大きいものです。 ですが、もし、クローンなら。その「差」はかなり小さくなるでしょう。さしずめモルモット、実験動物。もしも何かの治療を試みていたら、もしそこにクローンがあったなら。とても役に立つはずです。 本人には試せないあんなことこんなことまでできて、更に、臓器移植とかもやりたい放題なんですから。 いえ、こちらのほうが本当の狙いかもしれません。 移植を必要とする疾患をキヨタカが抱えているのなら、両親が歩をつくるのもわかります、放置したのもわかります、そして今の年までほったらかしたのもわかります。 16歳。 臓器移植の臓器は当然ながら、近い年齢であればあるほどよいです。すくなくとも生まれたての乳児の臓器を大人に移植はできません。でも16歳ならば―――もう大丈夫です。ハラワタかっさばいていくらでも臓器をぶんどれますよ。 ……キヨタカの両親は、そういう目的で作ったんじゃないかな? 歩を。 そう考えると、キヨタカが母親を廃人に追い込んだ時期って、もんのすごく、微妙です……。 キヨタカが20歳になる直前でしょ? 歩が3歳ないし4歳でしょ? ……臓器移植の適合年齢なんですよ。そのぐらいが。 移植の臓器の部位にもよりますが。 しかもキヨタカのことです、あんな引退の仕方をして、母親がどういう状態になるか、そこまで読んでいなかったとは思えない。予想できなかったはずがない。 つまり、予想していたからこそやったんではないかと……。 ……廃人に追い込むことが、目的だったんでないかと。 臓器移植に使われる予定の弟の命を守る為に。 はい、コワっ! ここまでだらだら考えて、符号してしまう構図に怖くなりました。 さらに、ですね。 怖いことに、「ブレードチルドレンの呪い」がどうここに関わってくるのか、問題なのですよ……。 カノンが死を選んだってことはイコール 「呪いは解けない事が確定的」 ってことでしょ? 「呪いが嘘っぱちで、希望もうそっぱち、嘘っぱちのものを更に解くことはできない、このままだと呪いを信じ込んだハンターたちに殺されるから殺される事を受け入れた」ってことはないと思うんですよ。 だって、ハンターたちに狙われ続ける状況で、それでも17年間、「他人の命を奪ってでも生きる」ことを選んできたんですから。たとえ希望が嘘でも、呪いもまた嘘なら、生きることを選びますよ。 「呪いが本当で、かつ、希望も嘘っぱち」という状況でなきゃ、カノンの死はありえません。 また、ここに関わってくるのが、「火澄がカノンを殺す必然性」です。 火澄がカノンを殺さなければならない理由が、いまだ一つも見当たりません。 火澄と歩がクローン。うん。 ―――で、どうしてカノンを殺さなきゃいけないの? この問題提起への解答が、見つけられません。 うー。 理由としては二つ考えられます。 1、 カノン君が呪いで目覚めた場合、とっても手ごわいから。 2、 カノン君でなくとも誰でも良くて、ただ単に「最も簡単に殺せる相手だったから」。 2番のセンを推したいですね。この場合、理由として強いのが、「火澄に手を汚させたかったから」。 暗黒の道の退路を断ってしまいたかったのですね。 実際火澄は、カノンを殺すことで、後戻りできなくなりました。 このへん、どっかの状況に似てるとおもいません? はい、カーニバルですよ。 しかもキャストもおなじ。 計画、立案―――鳴海清隆。 俳優―――カノン。 歩を火澄にかえただけ! では、その目的は……? 頭が痛い……いたくなってきたよう、おかあちゃん。 もー本編の展開にまかせます。 あ、その前に一言。 クローンねえ……できてたまるか! 理論が確立したのか? したって言えるか? あれで? 子供が「タイムマシン!」っていうのとおんなじような穴がぼっこぼこの理論だけどな。 少なくとも、理論どおりにやって100%失敗するような理論は「確立した」とは言わないと思うぞ。仮説は立った、程度か? 言えるとしたら。 古くはルパン三世の映画にも出てきました、クローン。 この言葉が概念として世間に成立するのはかなり早く、まるで今すぐにでも出来そうなデタラメ理論がまかり通っていたものでした。そのころ信じられていたクローンの作り方。断言しますが、絶対その通りに作っても失敗する作り方が、信じられていたのでした。 ―――あれで理論が確立してるんならタイムマシンも理論的には確立してるといえるぞ。でも実現とは果てしなく大きい溝があるだろ。 ま、いいけどさ。 強引に無理矢理にそこんところはヤイバの権力と、財力とひょっとしたらヤイバ自身の強運で作ったと思おう。意外としられてない事実。クローン技術には運もとても重要です。 核移植した受精卵が胚に定着するかどうかは、まさに運! だから。 考察はここまでにして、さあ感想にいきましょう! 「仕方ありませんね……」 キラリ。針金登場。 ひよのちゃん! かっこいい!! 久々にかっこいいあなたを見れて、私幸せ……!!! しかし、ひよのはホントに何者なんだ? どうして鍵あけなんてできるんだ? ……このへんの疑問は、「ひよの疑問一問一答」ができそうなぐらいあるんですけど、うやむやにされてしまいそうで、コワかったりします。「ひよのだから」で終わってしまいそうで。 いえ、傍証はあるんですよ? ひよのがウラに一物持っているっていう傍証は。 スパイラルの公式解説本の一節。―――スパイラル本編の主要な登場人物は皆何かを背負い、作中に起こる事象を動かす役割を与えられ、そこから逃げることはかないません。p115. 作者がこう断言しているのです! そしてひよのが主要登場人物でなかったらなんだというのでしょう! ビバ! ひよの! ひよのこそ真の主役! そんな彼女は何かを背負い、そこから逃げることが出来ずにいるんですよね!! ……そうだといって。お願い城平先生、ぷりーず。 今回ひさっしぶりに、歩がカッコイイと思いました。 「いいや、取り戻すさ。奪われたすべてを。そしてどれほどつらくとも、二度と奪わせはしない」 ……歩。奪わせないって、ひよののことだよな!!! すみません、歩ひよファンは節操ないんですー。 ひさしぶりに歩カッコイイと思ったよ! これで、「二度と、兄貴に奪わせはしない」って心の中のモノローグを入れて、背景にひよのの顔でも思い浮かべてくれれば完璧にとち狂ったんですが。 あのねー、やっぱさ、歩のなにが気に食わないかって、私分析したところ、「ひよのへの気持ちがわからない」ことなんですよね。 こいつ、ひよのにどういう感情抱いてるのか、さっぱりわからん。 次回展開予想。 「お前の両親はな、単にキヨタカのパーツとして、そのためだけにお前を作ったんやで?」 「それがどうした。はなから、両親の愛(そんなもの)期待してなかったさ」カッコ部分はルビ。 「俺には、世界中が敵にまわってもそいつがいれば最強の味方がちゃんといる」 「それ、お下げさんのことか?」 「ああ。……うっとうしいけど、どんなヤツより頼りになるヤツだよ」 「そのおさげさんまで奪われたら?」 かぶりをふる歩。 「奪わせはしない。二度と」 で、その台詞を到着したひよのとアイズが隅っこで聞いていて…… とかなってくれたら嬉しいな!!! 2005年4月号感想 あらすじ 歩の母は、清隆が怪我したときの部品倉庫として、歩を生み出していた。 火澄の口から知らされる真実―――自分たちの寿命。自分たちの寿命は、生きれてあと二三年。 その絶望に耐えてきた火澄は、同じ運命を共有できる仲間として、歩を求める。 感想 ……80てん? 予想はまあだいたいあたり。 しかし―――しかしだ。 当たっても嬉しくないような事実が当たってもなあ。 歩と火澄は病気を体にかかえてるだの、歩の母はだの……。 歩いわく「清隆が願ってできないことは何もない」そうな。 清隆が願って研究して、歩の寿命が延びるってのは……。 駄目かなあ、そのウルトラCは……。 しかし、歩を排除する仕掛けはわかったけど、清隆を排除する仕掛けは……? 絶望した歩と火澄が清隆を殺してジ・エンド? …………。 あのー、すみません。 城平先生。 うすうす察していたことではありますが、歩くんの寿命の終わりをはっきり提示してしまって、これ、どうやってハッピーエンドにもっていくんでしょう……? ここまで明示して「ごめん、やっぱうそ!」はできないですよ。 あ、でも火澄、言ってるじゃないですか! 「見下ろす人間はいても、見上げる人間はない、助けを求められる人間はない」と。 どうしてです? 清隆がいるじゃないですか。清隆はどうなんです? 火澄君と歩にとって、唯一の見上げる存在であり、助けを求められる存在じゃないですか? ご都合主義でも何でも良いから、「清隆がなんとかして歩の寿命をのばしてハッピーエンド」ってのは……駄目ですか!? ねえ! ……こんな悲惨な設定を元に、二次小説を作る側の身も考えてください!(考えるハズなし) うー。 これは……世の中に山ほどある「数年後、成長した歩の姿を描いた二次小説」は……ご破算すか? これじゃあ、成長した歩の物語をラブラブモードのハッピーエンドで書くとき、出来る手段は「設定完全無視」しか……うーみゅ。まあ今プロット立ててあるのはもう完全に設定完全無視で決定ですな。 しかし、悲惨な設定にすればするほど、ラストシーンは激ムズになるんですが……、原作者の先生、大丈夫なんでしょうか!? この展開で、歩くんはハッピーエンドに歩いていけるんでしょうか!? 「病み衰えた歩がひよのににっこり笑いかけてラスト」というのはなしっすよ!? あーもうっ! 結局なんも決まってないよう、あかされてないよう、次号が気になるよう!!! はあはあぜいぜい。 で? 結局謎のほとんどは持ち越し。 1 清隆を排除する仕掛けとは? 2 火澄がカノンを殺した理由とは? 3 歩はひよののことどー考えてるんだ? キリエさんも言ってますが、クローニングで、そっくり同じ遺伝子異常が起きた事は、もう、運命と言ってもいいでしょう。造物主の作為だと。 でもその造物主とやらがあるとしたら、どうして、歩と火澄を作ったんでしょう? 生まれて、そしてただなにもせず死んでいくためにですか? そんなのは有り得ない。歩と火澄はなんらかの目的があって生み出されたはずです。 では、その目的とは? カノンを殺すこと? いえいえ、この状況でいちばん有り得るのは、残る唯一の神、清隆を殺すことです。 ではどうやったら二人が清隆を殺すことが必然たりえるのか? ……一個だけ、可能性はあります。 そもそもの発端、彼らのクローニングを行った研究施設は16年前ですらクローンを成功させました。 歩と清隆のボディの同一性は、同時に、「歩が清隆の体を使用することもできる」ということでもあります。 衰えた部分から少しずつ。 清隆のボディに変えていけば、歩は助かるかも知れません。 むろん、清隆はジ・エンドですが。 今回、歩くんの内心を語るモノローグはなしです。歩くんが何考えてるのか、さっぱりわかりません。 仲間をもとめ、すがる火澄に、「俺には、判ってくれる奴がいるよ」とそっと肩を外して立ち上がり、 「俺は一人じゃない。運命を共有してるわけじゃない、全くの無関係で、それでも何度も俺の為に命の危険を犯してくれるやつがいる。そいつがいるかぎり、俺は絶望には堕ちない」 とか言ってくれると嬉しいんだけどなあ。 そう! 歩にはひよのがいます!! 火澄なんかよりずーーーっと昔から歩のためだけに数々の危険をかいくぐってきてくれた少女がいます! 歩とひよののからみをプリーズ!!!! ヴァンパイア十字界感想 今回からこれもですー。 だって面白いんだもん。 ホントは前回からあまりのブリジットの可憐さにいかれて感想あげようかと思ったけど、ついうっかりスパイラルの長文感想で精魂つかいはたしちゃってさー。 さて今回、やっとステラが出てきました。 ストラウスのように、賢く、強く、自制心いきとどいた男性が惚れるのはどんな女性かと思ったのですが、 ストラウス……ぼけてる。 カンペキ恋ボケしてます、ううう、カッコイイストラウスが好きだったのにい。 レンカを半殺しにしたときを思い出すと、落差がなおさら身に染みます。 しかし、どうしてこんなどこにでもいそうな女の子に、ストラウスが惚れたんだろう、きっかけを知りたい、知りたいぞおっ!(出てこないだろうけど)。 2005年5月号感想 あらすじ 兄への憎悪をつのらせる歩。 清隆は、殺されるためすべてを仕組んだ……。 歩に憎ませ、殺される為に。そして、歩が清隆を殺せばすべての盤面がゼロになる。 感想 ……どうもどっかの誰かの書いた小説に似てるような……。 自らを憎ませるためすべてを仕組んだあたりが。 希望を取り戻させてまた絶望に突き落とすあたりが。 いや、偶然の一致とわかっちゃいるけどね。 ついでにいうと、やっぱりカノン君でなくてもよかったのね。 歩くんはブレードチルドレンを救うと決めた→その歩くんの決心はなかなか翻らない→ブレードチルドレンを救うか、火澄とともにあるか、その二択しかない状況を作りたかった→だから火澄はカノンを殺した。ブレードチルドレンなら誰でもよい、ただ一番殺しやすくて殺されてくれて罪悪感が軽いのがカノンだった。 ああひよのちゃんひよのちゃん。 あなたの存在がすげー救いだよ、あんたの存在だけがこの悲惨で暗くってペシミストだらけの連中の中で唯一の光明だよ。 間違ってます! たとえ絶対の運命でも鳴海さんが誰かを殺すなんて間違ってます! たとえぶん殴ってでも「それは間違ってるぞ」って止めるべきなんです! そのとおりだ、ひよのちゃん。そのとおりだよひよのっち! 頼むからさっさと火澄と歩の間に乱入してくれー、で、この暗くて破滅的思考しかできないどうしようもない連中をどついてやってくれー。 しかし…… 歩の憎悪がいまいちピンとこないんだよなあ。 ネット公表されてる小日向くるみの外伝小説見る限り、清隆は歩を可愛がってるみたいだし。(弟の方は思いっきり嫌がってるけど)。 実際家庭環境を考えると、あの両親のもとにいるより、清隆と一緒にいた方がいいでしょ? 清隆は少なくとも歩を歩個人として認めて可愛がってて、歩の為にピアノを捨てた部分もかなりあるみたいだしさ。 撫で撫でして、熱出たらついてあげて。その日々って歩の中でそんなに軽いの? で、歩が清隆に奪われたっていっても……。 えーと。 奪われたもの、リスト。 1 寿命。(でもこれは清隆のせいじゃないし) 2 まどかさん。(でもこれだって清隆のせいじゃないし、というか奪われたというより、ただ単に兄の恋人に恋をした少年が勝手に失恋しただけって気が……) 3 ピアニストとしての未来。(……これもまた勝手に歩が清隆の才能を見せ付けられて絶望したってだけだし)。 4 いろんな才能。(……これもまた勝手に歩が清隆の才能を見せ付けられて絶望したってだけだし)。 5 両親の愛。(……これは、思いっきり、清隆のせいじゃない。母親のせいだ! それに清隆はそんな両親の元から歩を連れ出して可愛がっていたんだし!) 奪われたっていうのならさ。 こう……「大切な人を殺された」だの、「やりたかったピアノを無理矢理やめさせられた」だの「清隆に指を折られた」だの。そういう感情的に理解しやすい状況がほしいです。 他の恨む理由。 すべてを仕組み、操ったこと。 こ、これはなあ……操られるほうが悪いというか、あの手腕には尊敬すらおぼえるというか、清隆だって「殺される為にすべての事態を動かす」なんてことをするのは、よほど不幸か、よほどの事情があったんでしょう。 「歩に絶望させ、自分を殺させるため、すべてを操った」 ……あのー、スミマセン、清隆さんの不幸っぷりって、上の一文読むだけで相当なものなんですけど。 こんな回りくどいやり方までして、自分の死を願わなくてはならないのは、めちゃくちゃ不幸だと思いますよ? 結論。 歩の清隆への憎悪とかは筋違いだと思います(きっぱり)。 散々言ってる「奪われた」って……う、うーん。天才がいて。その才能を見せ付けられた凡人が絶望するのは天才のせいですか? 違うでしょ。そんなことまで天才の責任にされたらたまったもんじゃありません。清隆は「アンタが勝手に絶望したんだろ」と言いたいとおもうぞ。 まどかさんのことにしたって、清隆の部下で、清隆と付き合って家にしょっちゅうくるようになった彼女に恋をしたのは……「横恋慕」? これが「まどかさんはもともと歩とつきあっていて、それが清隆が奪った」なんていうのならわからないでもないですが。(それにしたって逆恨みだと思うけどさ)。 クローンについては言わずもがな。……スミマセン、それって清隆のせいじゃ、まるっきり1グラムもないじゃん! 恨むなら母親にしろよ! それなら読者も納得するぞ。 というわけで、歩が清隆を恨むスジが見当たらず、扉絵で許さないとほざく理由がわからないです。 平たく言うと……逆恨み? これがアイズならわかるぞ、まだな。「火澄にカノンを殺させた」っていうのは理解可能ですとも。 もう少し明確に、読者が納得いくような「歩が清隆を恨む理由」がほしいです。いや、兄への劣等感に押しつぶされてきた少年が兄を憎む、というのは本人にとっては立派な理由なのでしょうが、ハタからみると逆恨み以外のなにものでもないのですね。 で、逆恨みに共感を示すのはむずかしい、と。 共感示せというのなら、もうすこし詳しく共感示せるように描いて欲しいなあ。兄へのどろどろを。 あるいはもっとはっきり理由つくるとか。「失えないもの」であるひよのが殺されたとか。……うーん、今現在歩にとって、殺されて一番ダメージ大きいのって、まどかさんよりひよのな気がする。まどかさんは清隆のもので、もともと歩の側じゃないけど、ひよのは歩の味方だから。そういえば私がひよのを殺すのを決定したのって、それが理由だった……。「誰を殺されるのが一番歩にとって打撃で、清隆を心底恨むか」を考えて、決めたんだよなあ。 ―――かといってひよのを殺したら、ガンガン編集部に抗議の手紙送りまくりますけどね!!! ガンガン定期購読もやめます、立ち読みで済ませます、ひよののいないスパイラルに価値ナシ。 ……お前が言うなって? ごもっとも。二次小説で殺した私ですが、原作で同様の事になるのはイヤなんですよう! ごめん、どうも妙に連想しちゃいます。自分の書いた二次小説を。まあこれは杉浦個人の感想なので、率直に思ったことを語ると、こうなってしまうということで、うざったいでしょうが、ご勘弁。 うーむ、それとも歩はただ単に、「読者が知らない情報を持ってる」だけなのか? 読者が知らない事情で、清隆を恨んでいるのか? そうなのかなあ? 歩はいったいどこまでを予想していて、アイズを殴り倒してでも火澄のところへ向かったんでしょう? クローンは100%予想済み。 そうである以上、寿命についても予想済みだったはずなのですが……(クローンが短命ということは、よく知られてます。クローンにまで思考がたどり着いていて、火澄の絶望の理由を考えて、短命ということに思い至らなかったら、そっちがヘン)。 アイズの言葉はかなり強引。原作者の力技を感じますねー。 ひよのの実にマトモな質問「どうして鳴海さんがお兄さんを殺すんですか」の返答が……。 「あいつがキヨタカを殺す理由など山ほどある。今まであいつはどれだけのものをキヨタカに奪われた?」 ……奪われたといってるのは歩の主観で、清隆は弟の夢の邪魔を何一つしてないと思います。 「どれだけの傷を負わされた?」 ……体の傷はナッシングなので心の傷ですね。でもそれだって(以下略)。 「さらにあいつはキヨタカからその命とともに戦う機会さえ奪われようとしているんだぞ」 ……あのー、歩くんがクローンなのも、寿命も、清隆のせいですかせいになっちゃうんですか!? 「あいつが一時でも魂の自由を、自分の存在の意味を手に入れようとするなら、キヨタカをその手で殺すしかない」 ……すでに突っ込み入れる気力もないですが、どうして魂の自由が兄殺しによってしか手に入らないとかぶっ飛んだ事言うんでしょう、この人は……。歩くんの存在の意味は清隆殺ししかないって激しく無礼な事を言う根拠をどうか教えてください。 というわけで、ひよひよプリーズ。 この逆恨みくんに道理を説いてやってください。 でも、「あなたがお兄さんを憎むのは筋違いです!」って言ってももう届かなそうだな……。 私ね、思うんだけどさ。 「兄貴を殺すしかない」→「なら火澄と一緒にいるか、火澄を殺すか選ぶしかない」になってるわけだから、「清隆を憎まなければいいのでは?」 歩の一番の絶望の原因って……寿命、だよね? 清隆はこれに関して、「黙っていた」って以外なんの悪さもしてないぞ? だからだろうなあ、歩が奪われたと連呼しててもぴんと来ないのは! さらに考察。 ―――清隆の後ろに更に誰かいそうです。 清隆一人の行動とするにはあまりにも不自然な点が多すぎ。 ヴァンパイア十字界感想 楽しみにしているのはスパイラルの方なんですが、あまりの「焦らしっぷり」、スローペースに涙と忍耐がぶちきれそうで、内容としてはこっちの方が面白かったりします。 さーステラとブリジットのあれこれ。 そうですよねー、予想してたけど、ステラは人間。ヴァンパイア上層部も、ブリジットも、それとは比べ物にならないぐらいの長命です。「どうせ人間、たった100年で確実に死ぬ。だったら別に問題にする事も無い……」というやつですよ。 しかし……ブリジットいい女だ! こと恋愛なんてものでは感情が常に理性に勝るのが普通だというのに、こうして自分の感情をおさえて思いやれる。あねさん、いい女ですなあ……! こりゃ、「実はステラを殺したのはブリジット」説は引っ込めないと駄目ですな。 「今は祝福してやる」という表情、とても素敵。 そして……アーデルハイトを彼らがちらとも疑わなかった事も、理解できました。虫も殺せそうに無いものなあ。―――まだ、本当に彼女が? と思っているのですが。 ……ひょっとして、ステラのお腹のなかの子供って、ストラウスの子供じゃなかったとか? で、他の男性との逢引の場面を見たアーデルハイトはステラを難詰、勢い余って殺してしまう……とかかな。 真相は。 2005年6月号感想 あらすじ 歩は自らの運命を選ばせるため火澄と戦う。 火澄の予想をはるかに越える冷静さで立ち回り、勝利したのは歩。なぜなら最初から少しも動揺していなかったから。火澄の語る運命も予想の範囲、動揺したふりも演技。 うずくまる火澄に別れを告げ、歩はその先にいく―――。 感想 感想の前に、ちょっくら先月の感想への感想の返答をしますね。(ややこしい……)。 メールで来たんですが、こういうの、せめて返信用メルアド欲しいなあ。 そうすれば細かな意見のすりあわせができるのに。 正直言って、杉浦明日美は、先月の感想を書きながら「?」でした。 いや……読んでてほんとにわからんかったんですよ。どうしてそこまで歩が清隆を憎むのか。ちっとも。 で、わからん私が悪いのかと感想サイトを……見て回りたいんだけどね、杉浦明日美はまっとうに発売日近辺に毎月スパイラルの感想あげてくれる感想サイトを知らんのよ(知ってたら教えてくれー)。 で、メールで感想の感想を送ってくれる人にはむしろお礼言いたいし聞きたいこと山とあるのだが……頼む! アナタはあれをみてどう感じたのか教えてくれ(切実)。 一方的にメール送るんじゃなくてさー。「あれはああでは?」とか「こうだからこんな風に感じました」とかさ。教えて欲しいところが多々あるのよ。正直メールでは聞き返さんと意味が通じないところ多かったしさ。 ああそれとご安心を。杉浦は自分と違う感想に不愉快になるほどアホーじゃないです。そんなアホーな人間は感想サイトなんて回んないよ。ジャンプ感想読むのも好きだし、スパイラル感想読むのも大好きさ。もっともそんなアホーな人間がネットは多いからなあ。 ただし、「間違っている」と言われるとカチンと来ます。 これを読む人、かなり役に立つから憶えておいたほうがいいぞ、これは。 感想に対して「あなたはこう言ってますが、自分はこう思います」これはフツーの感想サイトの人なら許容範囲内。 しかし感想に対して「あんたの感想は間違ってる!」というのはタブー。 感想に正しい感想も間違った感想もありません。 たいがいの感想サイトの人はそんな意見を送ってくる人間を一発で「無礼者」と認識します。ただし、明確な間違いの場合はのぞきます。杉浦も何度かやっちゃいましたよ、以前出てきた設定憶えてなくって。キメラアントの組織系統とかね。こういうのは指摘されてもしょうがないと思うのですが。 世の中自分の感想だけが正しくて他は全部間違いだ! と思うジャイアンの多いこと多いこと。 「ひょっとして自分の出したメールが……?」とか思った方ご安心を。そう思える人は大丈夫です。 さて本題に戻ると、先月の感想について、いくつか反論が来てます。 大体意見は同じ。「清隆にも非があるぞ」ですね。 それらの根拠もほぼ同じです。要約すると、「清隆はすべてを操って清隆の思うように事態は進んだ。歩が絶望するよう、全てを仕組んだのだから、清隆にも責任はある」 これに対する杉浦の意見(反論じゃないさ。それはそれで正しいと思うさ、ただし私はこう思っちゃうんだよ)。 仕組んだと言えばその通りなのですが……。ううむ、ごめん! 杉浦は単純な思考回路をしているので、図式が単純であれば理解しやすいのですが、複雑だと理解に難航します。 そういう奴の見地からすると、ですね。 「歩に対して直接的に清隆が何かしたか?」 になるのですよ。 手を怪我させたとか、歩の夢の実現の阻止のため裏工作をやったとか、寿命を短くしたとか。 整理すると、まず清隆がいて。それとは無関係に、歩の寿命という事実があります。清隆のしたことは、この事実をまず歩に隠すこと。次に、歩を試練に投げ込んで成長させ、希望を取り戻させたこと。最後に、寿命を歩に火澄経由で教えたこと。 つまり清隆の責任とは「より絶望感のある状況作り」であって「絶望の材料そのものを作ったこと」ではないのですね。確かに責任はあると思うのですが……こうまで憎むほどの事かという気がどうしてもしてしまうのですね。終わり。 さて。感想にはいりましょう。 かねてより、杉浦には、スパイラルで最大の謎、気になっていることがあります。 それは…… 全て論理で説明のつくことなのか? です。 スパイラルの世界観は、10巻までは、まあ普通の現実世界をベースにしてました(あれだけ殺人事件のおきる高校とか、月臣学園自体が非現実的だとかはいわないで)。 しかしそれが揺らいだのは11巻から。 スパイラルの世界とはどちらなのでしょう……? 全て科学的に理屈のつく世界なのか。 それとも非現実的超常現象が跋扈する世界なのか。 どうも現在の情勢をかんがみるに、後者が有力です。 最も強い証拠は、火澄の言っていた事。 1 火澄に清隆を殺せない。 2 自殺できない。 これまで、スパイラルの世界の神がかり的要素は、すべて他人の伝聞の伝聞でした。 血の呪いとか、清隆の神がかった能力だとか、ヤイバの不死身性とかね。 現実にソレを確かめた人間はいないからこそ、論理の付け込むゆとりがあったんです。 しかし火澄の言葉は自分が実際に行動して確かめたことです。しかも火澄の事です、自殺癖とか自傷癖とかじゃなく、きっちり綿密に計画をたて、助からないよう自殺したとみるべきです。なのに失敗続き。十回以上でしたっけ。いくらなんでも異常です。 クローンの遺伝子異常にしたってそう。二人がまったく同じ異常を持って生まれたなんて、人為的にしてはあまりに科学力の限界を突破してます。 城平先生はこのスパイラルの世界を「科学と論理で動かされる現実的世界」にするつもりがあるんでしょうか……? ちょっとこれら一連の「神がかり的事象」を科学で説明するのは難しいと思うんですけどねえ。 実は杉浦が謎解きを考える上の、最も困難な要素が上記だったりします。 推理物で、「幽霊」だの「超能力」だのはもう反則です、そうでしょう? 密室殺人事件の推理小説で謎解きが「超能力で密室作った」なんていったら、もう……。ブーイングの嵐ですよ(いや、似たようなウルトラCやった作者知ってるけど。犯人が密室から出てくるところを目撃した人間が理由もなく幽霊みたと思って密室になったとか)。 推理小説ものの常道は、「非科学」ではなく「科学」が勝つところにあります。幽霊がちらっと出てきてというぐらいのやつならともかく、こうまでたくさん「非科学」が跋扈するスパイラルの世界。推理物の常道の解き方では「やっぱり全部科学的に説明つくことでした」っていうのがまあ普通なのですが……前述の1と2はどうやって科学的に説明つけるんだ? 「火澄には自分が自殺することへの迷いがあって―――」 とか 「火澄には清隆への殺意に迷いがあって―――」 とかはいくらなんでもその、無理っぽい。 さて本編の内容の感想ですが……。 殺す者は殺し、そして罪業に見合った罰が与えられました、とさ。 13巻が出たからここらへん読んでると、感慨深いです。 カノンと火澄の会話、本誌連載中はまるで意味がわからなかった会話の意味も、コミックスで読み返してわかるようになりました。カノンは、こうなることを祈っていたんですね。 歩が火澄を殺さず、火澄とともにあらず、闇のなかに己の意思で進む事を。 火澄の嗚咽も胸にクるし、歩の語った言葉はもっともで道理なんですけどやっぱり冷たく感じられてしまう……いや、しょうがないんですよ、これは。歩は冷たいんじゃなくて、火澄の語る言葉に魅力を感じていたからこそ、あえて冷然と言い捨てなきゃならないんですから。誘惑に揺れる心をまっすぐに保つために。 歩……なんだか異様にふっきれてますねー。やっぱり火澄の語る運命は予想済みだったということで、嬉しいのですが――― …………怖い。 「なにも持たないことが俺の強さ」 「暗闇と絶望こそが俺の武器」 …………はい、この状況で私が言うセリフ、皆さん予想お付きと思いますが。 ひよのはどうなるんだよ!!! ま、まさか歩……ひよのまで振り捨てて行く気じゃないだろうな!? 絶望も暗闇も俺の武器って……ひよのは!? 駄目だぞ、あーくん! 火澄を捨てたのはよくても、ひよのを捨てるのは読者が許さないぞ!?(次号こそ歩とひよのの対面がくることを祈ってやまないぞ!) ……あるいは、火澄が歩の憎しみをあおるため、ひよのを殺すとかー? あるいは、清隆がひよのを殺すとかー? こうしてみると、あのセリフが重いこと重いこと。 ―――今の俺にだって失いたくないものくらいあるんだがな…… ぐはっ! 絶望や暗闇が武器の君が、唯一「失いたくないもの」として認識してるひよの嬢。 「ひよのがいるから、暗闇にも絶望にも耐えられる。だから、君だけは側にいて」 になるのか、 「君も失って更に先に進むんだ」 になるのか、 「お前の支えとなる彼女を失ったらもうそんなに強くはあれん、失わせてやる」 になるのか―――。 ―――最初の以外はぜんぶヤだ(正直)。 ……しかし。 城平先生。 「たとえ死んでも論理が残れば、俺の勝ちは奪われない」 こう言っては何ですが、……歩の死をハッピーエンドに持ち込む前ふりのような気がびしばしと……。歩の言ってる事ってつまり、「ブレードチルドレンは悪魔にならない、彼らを殺さなくて済む論理」が残れば、歩が死んでも彼らは助かって、つまり最終的に勝ちはゆるがない、って意味ですよね……。 ……いや、どう言いつくろうが主人公が十代で死んだら、アンハッピーエンドだと思いますけど……。 結崎ひよの殺人事件がどういってもハッピーエンドではないように。 というわけでー。 思いっきり焦らされ続けましたが、 次号こそ、歩とひよのの対面が来る事を祈ってやまないです! 次号の「こうなったらいいなあ」妄想爆発につきあう? ヴァンパイア十字界感想 ああ面白いなあ、わっはっは。しかし、ようやく出てきた敵役……そういう存在がいるだろうなあとは思っていたのですよ。アーデルハイトを誰が止めたのかとか、ブラックスワンの生みの親とか……。しかし、無限十字ってアンタ……。 ださい。それに、人間でしょ? 寿命も短いし、ストラウスなら今後の為にも暗殺なりなんなりして排除しちゃうと思うんだけどな。どんな人間も死んじゃえばそこまでなんだし、ストラウスを排除する為に戦争を何度となく起こしてるんだし。つまりコイツさえいなければ、戦争がおこる頻度も少なくなる、と。 ……うわ。めちゃくちゃはた迷惑。 |